2026年9月12日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「家族から寝ているときの歯ぎしりを指摘された」
「朝起きると顎が疲れている」
「歯ぎしりって治せるの?」
睡眠中の歯ぎしりは、自分では気づきにくい症状の一つです。
歯ぎしりそのものを完全になくすことは簡単ではありませんが、歯や顎にかかる負担を減らし、ダメージを予防することは可能です。
僕も歯ぎしりしているみたいなので、対策しています。
今回は、歯科医師として、そして皆さんと同じく歯ぎしりに悩む患者として睡眠中の歯ぎしりが起こる原因や歯への影響、歯科医院でできる対策について解説します。
睡眠中の歯ぎしりとは?
睡眠中に無意識に歯を強く噛みしめたり、ギリギリと擦り合わせたりする行為を「睡眠時ブラキシズム」と呼びます。
代表的なのが、歯を擦り合わせる「グラインディング」と、強く噛みしめる「クレンチング」です。
音が出るタイプであれば家族から指摘されることがありますが、音を出さずに強く噛みしめている方もいます。
そのため、本人が「歯ぎしりをしている自覚がない」というケースも珍しくありません。
僕たちが口腔内を見ると、歯ぎしりや食いしばりをしてるかどうかはよくわかります。
通常より歯がすり減っていたり、歯に亀裂が入っていたり、骨隆起と呼ばれる骨のコブができていたりすると歯ぎしりや食いしばりを強く疑います。
歯ぎしりの原因は「噛み合わせ」だけではありません
以前は、歯並びや噛み合わせが歯ぎしりの大きな原因と考えられることもありました。
しかし現在では、睡眠中の歯ぎしりはもっと複雑な現象と考えられています。
睡眠中の覚醒反応、ストレス、生活習慣、飲酒、喫煙、カフェイン、一部の薬剤など、さまざまな要因が関連する可能性があります。
また、睡眠時無呼吸など睡眠に関連する問題との関係がみられる場合もあります。
つまり、「噛み合わせを削って調整すれば歯ぎしりが治る」という単純なものではありません。
歯ぎしりを止めることだけを目的として、健康な歯を安易に削ることには慎重になる必要があります。
一度削った歯は戻ってきません。僕もむし歯治療のたびに、なるべく歯を残す努力をしますし、歯を削ると言う行為には今だにすごく慎重になります。
歯ぎしりを放置するとどうなる?
歯ぎしりの強さや頻度には個人差があり、歯ぎしりがあるからといって必ず問題が起こるわけではありません。
しかし、強い力が長期間繰り返しかかることで、
・歯がすり減る
・歯が欠ける、割れる
・詰め物や被せ物が壊れる
・顎の筋肉が疲れる
・顎関節に負担がかかる
などのトラブルにつながることがあります。
特に注意したいのが、神経を取った歯や大きな治療を受けた歯です。
残っている歯質が少ない場合、強い力によって歯に亀裂が入ったり、割れたりすることがあります。
歯根まで大きく割れてしまうと、歯を残すことが難しくなるケースもあります。
「朝起きると顎が疲れる」はサインの一つ
睡眠中の歯ぎしりを自分で確認することは難しいですが、いくつか気づくきっかけがあります。
例えば、
「朝起きると顎が疲れている」
「歯がすり減って平らになっている」
「何度も詰め物や被せ物が欠ける」
「家族から歯ぎしりの音を指摘された」
といった場合です。思い当たることがあれば歯軋りや食いしばりを疑っても良いと思います。
ただし、これらがあるから必ず睡眠時ブラキシズムとは限りません。
歯のすり減りも、過去の歯ぎしりによってできたものなのか、現在も続いているのかを見た目だけで判断するのが難しい場合があります。
気になる症状があれば、一度歯科医院で確認してもらいましょう。
歯ぎしりは「治す」より「歯を守る」という考え方が大切
「マウスピースを作れば歯ぎしりが治りますか?」
と聞かれることがあります。
一般的な歯ぎしり用のマウスピース(ナイトガード)は、歯ぎしりそのものを完全に止めるための装置ではありません。
主な目的は、歯ぎしりによって歯や修復物に加わるダメージを軽減することです。
上下の歯が直接強く擦れ合うことを防ぎ、歯や詰め物、被せ物などを保護します。
「歯ぎしりをゼロにする」というよりも、「歯ぎしりがあっても歯をできるだけ守る」という考え方です。
歯科医院でできる対策は?
歯科医院では、まず歯のすり減りや亀裂、詰め物・被せ物の状態、顎の筋肉や顎関節などを確認します。
必要に応じてナイトガードを作製し、歯への負担を軽減します。
また、日中にも無意識に歯を噛みしめている方は少なくありません。
通常、リラックスしているときは上下の歯は接触しておらず、少し離れているのが自然です。
パソコン作業やスマートフォンの操作中などに上下の歯が接触していることに気づいたら、意識的に力を抜くことも一つの対策です。
当院では、複数種類のナイトガードを使い分けて患者様に処方しております。
硬いものや弾力のあるもの、噛み合わせを調整できるもの、睡眠用のものまで各種取り揃えていますし、僕はマウスピースオタクと言って良いレベルでマウスピースでの治療に力を入れているので、お気軽にご相談ください。
睡眠や生活習慣を見直すことも大切
睡眠時ブラキシズムには複数の要因が関係するため、歯だけを見ればよいとは限りません。
睡眠不足や生活リズム、飲酒、喫煙、カフェイン摂取、ストレスなどについて見直すことが役立つ場合があります。
また、
「大きないびきをかく」
「睡眠中に呼吸が止まっていると言われる」
「十分寝ているのに日中強く眠い」
などの症状がある場合には、睡眠時無呼吸など別の睡眠障害が隠れている可能性もあります。
その場合は歯科だけで完結させず、必要に応じて医科での検査を検討することも大切です。
特にストレスと歯軋りは大きな相関があることは昔からわかっていて、職場の環境が変わったり、企業をした方は多くの方で急激な歯のすり減りがみられる場合があります。
ボトックス治療という選択肢もある?
歯ぎしりや食いしばりによる咬筋の緊張に対して、ボツリヌストキシンを使用する治療が行われることもあります。
咬筋の働きを一時的に弱めることで、噛みしめる力を軽減することを目的とします。
ただし、効果は永続的ではなく、すべての歯ぎしりに適しているわけでもありません。
ナイトガードと目的も異なるため、歯や顎の状態を確認したうえで適応を判断する必要があります。
歯ぎしりは定期的なチェックが重要
歯ぎしりで怖いのは、痛みがないまま少しずつ歯へダメージが蓄積することです。
特に、
「歯に細かい亀裂が増えている」
「奥歯がかなりすり減っている」
「同じ被せ物が何度も壊れる」
といった変化は、定期検診によって気づける場合があります。
治療して終わりではなく、自分の歯をできるだけ長く使うために、力によるダメージも管理していくことが大切です。
まとめ|歯ぎしりをゼロにするより、歯へのダメージを減らそう
睡眠中の歯ぎしりは、噛み合わせだけが原因で起こるものではなく、睡眠や生活習慣など複数の要因が関係すると考えられています。
そのため、「これをすれば完全に治る」という単純な治療法があるわけではありません。
一方で、ナイトガードの使用や生活習慣の見直し、定期的な歯のチェックなどによって、歯や顎への負担を減らすことはできます。
大切なのは、歯ぎしりそのものだけを見るのではなく、歯ぎしりによって自分の歯に何が起きているのかを確認することです。
朝の顎の疲れや歯のすり減り、詰め物・被せ物の破損などが気になる方は、一度ご相談ください。
博多駅エリアで2院体制|博多歯科 KITTE博多院もご利用いただけます
博多歯科・矯正歯科に加えて、博多駅直結の「博多歯科 KITTE博多院」でも、歯ぎしり・食いしばりをはじめ、むし歯・歯周病治療、根管治療、矯正、インプラントなど幅広い診療に対応しています。
両院とも平日21時まで、土日祝日も診療しており、複数の歯科医師による厚い診療体制を整えています。
博多駅博多口から徒歩5分の「博多歯科・矯正歯科」と、博多駅直結の「博多歯科 KITTE博多院」。
歯ぎしりによる歯のすり減りや破折をできるだけ防ぎ、天然歯を長く使っていただけるよう、お口全体を長期的にサポートしていきます。
院長
工藤 幸暉(くどう こうき)
経歴
- 九州大学 歯学部卒
- 2025年 デジタル矯正歯科学会認定医取得
- 2026年 日本歯周病学会認定医取得
資格・所属学会
- 九州大学病院歯周病科研修登録医
- 日本歯周病学会所属
- デジタル矯正学会所属
- 大阪SJCD所属
- G.F.Oベーシック修了
- 船越研修会ベーシック修了
- TMJ LIVE インストラクター
- スタディーグループMjARSボードメンバー