2026年10月11日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「むし歯ができたから、とりあえず詰めてほしい」
「痛くないように治してもらえれば、それで十分」
「前にも治療した歯なのに、またむし歯になってしまった」
歯科医院では、このようなご相談をいただくことがあります。
もちろん、むし歯になった部分を適切に治療することは大切です。
しかし、僕が歯科治療で特に重要だと考えているのは、むし歯を治すことだけでなく、なぜその歯がむし歯になったのかを考えることです。
むし歯になった原因がそのまま残っていれば、せっかく治療しても、同じ歯や別の歯に再びむし歯ができる可能性があります。
今回は、むし歯治療で「とりあえず詰める」だけでは不十分な理由と、当院が大切にしている考え方について解説します。
ここはあくまでも当院の治療のこだわりになります。患者さんによっては早く治療を終わらせてほしいだけの方もいらっしゃるかもしれません。そういったニーズであれば、それももちろん可能です。ただし一番僕が大事だと考えているのは治療をした後、予防の部分です。予防をしないと何度も何度も虫歯になってしまい、結果として皆さんの時間が奪われ、歯も失われてしまいます。お互いにとってそれはハッピーではないので、根本的な治療というのを私は一番大事にしております。
① むし歯を削って詰めても、むし歯になった原因はなくならない
むし歯は、お口の中の細菌が糖を利用して酸を作り、歯の表面からミネラルが失われることで進行します。
むし歯になった部分を削り、コンポジットレジンなどで詰めれば、失われた歯の形や機能を回復できます。
しかし、それだけでお口の中の環境が改善するわけではありません。
例えば、毎日甘い飲み物を少しずつ飲む習慣がある方の場合、むし歯を治療しても、その習慣が続けば新たなむし歯ができる可能性があります。
また、歯と歯の間に汚れが残りやすい方であれば、同じような場所にむし歯を繰り返すこともあります。
むし歯治療は、できてしまった問題への対処です。再発を防ぐためには、その問題が起きた理由にも目を向ける必要があります。
② むし歯の原因は歯磨き不足だけではない
「むし歯ができたのは、歯磨きが足りなかったからですよね?」
患者さんから、このように聞かれることがあります。
確かに歯磨きは重要ですが、むし歯の原因はそれだけではありません。
むし歯のリスクには、次のような要素が関係しています。
- 食生活:砂糖を含む飲食物を摂取する頻度
- 清掃状態:歯ブラシやフロスで汚れを落とせているか
- 唾液:唾液の量や酸を中和する働き
- 歯の状態:歯並び、歯の形、露出した歯根など
- フッ化物の使用:フッ化物配合歯磨き粉などを活用できているか
特に見落とされやすいのが、食事や間食の回数です。
同じ量のお菓子を食べる場合でも、一度に食べる場合と、一日中少しずつ食べる場合では、歯が酸にさらされる時間が変わります。
僕たちは、患者さんの生活習慣も含めてむし歯の原因を考えることが大切だと思っています。
③ 同じ歯を何度も治療すると、歯は少しずつ弱くなる
むし歯治療を繰り返すことには、もう一つ大きな問題があります。
それは、再治療のたびに健康な歯の組織まで失われる可能性があることです。
例えば、最初は小さなむし歯だったため、レジンで詰めるだけで治療できたとします。
しかし、数年後に詰め物の周囲から再びむし歯になり、以前より大きく削る必要が出てくる場合があります。
さらに再治療を繰り返すと、詰め物では対応できず、被せ物が必要になることもあります。
むし歯が神経まで進行すれば、根管治療が必要になる可能性もあります。
もちろん、すべての歯がこのような経過をたどるわけではありません。
しかし、天然の歯は削るほど残っている歯質が少なくなるため、将来的な破折などのリスクを考える必要があります。
だからこそ、一度治療した歯を、できるだけ再治療しなくて済むようにすることが重要なのです。
そもそも虫歯は現代病と言われています。糖尿病や高血圧と同じ、飽食の時代だからこそ起きやすいものになります。食事を取ると、食事や間食を取るとお口の中は酸性になり歯が溶けてしまいます。通常は歯が溶けても唾液で戻してくれるのですが、このリカバリーには1、2時間ほどかかってしまいます。リカバリーが行われている最中にさらに食事や間食を取ると、せっかく戻りかけていた歯の修復が正常に行われず、溶けたままになってしまいます。これが虫歯です。食べ物が簡単に手に入る時代になったからこそ起きてくるものと考えられます。飽食の時代に私たちの体は適応していないのです。肥満や糖尿病が生活習慣病と呼ばれるように、虫歯も一緒の生活習慣病ということができます。これがこれだけ医療が進歩しても虫歯がなくならない理由です。
④ 詰め物の材料を良くするだけでは解決しないことも
「保険の詰め物より、セラミックにした方がむし歯になりにくいですか?」
このような質問もよくいただきます。
確かに、詰め物や被せ物の材料によって、強度や表面性状、適合性などには違いがあります。
しかし、セラミックを入れれば絶対にむし歯にならないというわけではありません。
セラミックそのものはむし歯になりませんが、周囲に残っている天然の歯はむし歯になる可能性があります。
また、材料だけでなく、歯の削り方、詰め物の適合、接着操作、噛み合わせなども治療の長期的な結果に関係します。
そして何より、患者さん自身のお口の中の環境が重要です。
良い材料を選ぶことと、むし歯になりにくい環境を作ることは、どちらも大切だと考えています。
⑤ むし歯になった場所から原因を考える
実は、むし歯ができた場所も重要な情報になります。
例えば、歯と歯の間にむし歯が多い場合には、歯間清掃が十分にできていない可能性があります。
奥歯の溝にむし歯ができやすい場合には、溝の形態や清掃状態などが関係しているかもしれません。
歯ぐきが下がって歯根が露出している方では、根面むし歯のリスクが高くなることがあります。
また、詰め物の周囲にむし歯が繰り返しできる場合には、清掃状態だけでなく、詰め物の形態や適合なども確認する必要があります。
ただし、むし歯の場所だけで原因を断定することはできません。
当院では、診察や必要な検査に加え、生活習慣も確認しながら、なぜその場所にむし歯ができたのかを考えるようにしています。
⑥ むし歯は必ず削らなければいけない?
実は、むし歯が見つかったからといって、すべて削る必要があるわけではありません。
初期のむし歯で、まだ歯の表面に穴が開いていない場合には、フッ化物の活用や食生活の改善などによって進行を抑えられることがあります。
一番はレベルが0から4までの5段階あります。レベル0、レベル1の状態であれば予防処置で経過観察することができますので、この段階で見つけることが非常に重要です。対策としては例えば食習慣の安定化や歯石除去、定期検診でのクリーニングなどが該当してきます。
一方で、すでに大きな穴が開いていたり、清掃が難しく進行していたりする場合には、修復治療が必要になることがあります。
重要なのは、むし歯の深さだけでなく、進行しているかどうかや患者さんのむし歯リスクも考えて判断することです。
僕たちは、削らなくてよい歯はできるだけ削らず、治療が必要な歯には適切な処置を行うことを大切にしています。
「とりあえず削る」ことも、「とりあえず様子を見る」ことも、必ずしも正解ではありません。
⑦ 治療後の予防とメンテナンスが歯の寿命を左右する
むし歯の治療が終わった後こそ、再発予防のスタートです。
例えば、歯と歯の間にむし歯ができやすい方には、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方を確認します。
間食が多い方には、食べる量だけでなく頻度を見直すことをご提案する場合があります。
また、フッ化物配合歯磨き粉を適切に使用することも、むし歯予防に役立ちます。
定期的な歯科検診では、新たなむし歯がないかだけでなく、過去に治療した歯や詰め物の状態も確認します。
メンテナンスの間隔は、むし歯や歯周病のリスクによって異なります。
治療を繰り返すのではなく、できるだけ治療しなくて済む状態を維持すること。
これが、僕たちが目指している歯科医療です。
博多歯科・矯正歯科が大切にしている治療方針
当院では、目の前のむし歯を治すだけでなく、患者さんのお口全体を長期的に守ることを大切にしています。
そのため、むし歯治療の際にも、できるだけ健康な歯質を残すことや、再発リスクを減らすことを意識しています。
また、むし歯だけでなく、歯周病や噛み合わせ、歯並びなども必要に応じて確認します。
歯並びが原因で清掃しにくい部分がある場合には、矯正治療が選択肢になることもあります。ただし、矯正治療そのものがむし歯を防ぐと保証できるわけではありません。
患者さんによって適切な予防方法は異なるため、一人ひとりのお口の状態や生活習慣に合わせたご提案を心がけています。
まとめ|むし歯を治すだけでなく、むし歯にならない未来を考える
むし歯ができたとき、削って詰めることは必要な治療の一つです。
しかし、それだけでは、むし歯になった原因が残っている可能性があります。
むし歯を繰り返せば、治療のたびに天然の歯が失われ、歯の寿命に影響することもあります。
だからこそ僕は、「今回のむし歯をどう治すか」と同じくらい、「次のむし歯をどう防ぐか」が重要だと考えています。
博多歯科・矯正歯科では、できるだけ歯を削らず、できるだけ再治療を減らし、患者さんが長くご自身の歯で食事を楽しめるようサポートしていきます。
博多駅エリアで2院体制|KITTE博多院とも連携しています
博多駅博多口から徒歩5分の博多歯科・矯正歯科に加え、博多駅直結の「博多歯科 KITTE博多院」でも、むし歯治療や予防歯科に対応しています。
両院とも平日21時まで、土日祝日も診療しており、複数の歯科医師による診療体制を整えています。
博多駅エリアの2院で連携し、むし歯の治療から再発予防、定期的なメンテナンスまで、患者さんのお口の健康を長期的にサポートしていきます。
院長
工藤 幸暉(くどう こうき)
経歴
- 九州大学 歯学部卒
- 2025年 デジタル矯正歯科学会認定医取得
- 2026年 日本歯周病学会認定医取得
資格・所属学会
- 九州大学病院歯周病科研修登録医
- 日本歯周病学会所属
- デジタル矯正学会所属
- 大阪SJCD所属
- G.F.Oベーシック修了
- 船越研修会ベーシック修了
- TMJ LIVE インストラクター
- スタディーグループMjARSボードメンバー