2026年9月29日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「むし歯が大きいので神経を取ると言われた」
「歯の神経って取っても問題ないの?」
「できれば神経を残したいけど、本当に残せる?」
このような相談はよくあります。
結論からいうと、残せる状態であれば、歯の神経はできるだけ残した方がよいと考えています。
ただし、感染した神経を無理に残すことが良いわけではありません。神経を残せるかどうかを適切に診断することが非常に重要です。
今回は、歯の神経を残すメリットと、神経を取らなければならないケースについて解説します。
そもそも「歯の神経」とは?
一般的に「歯の神経」と呼んでいるものは、正確には歯髄(しずい)といいます。
歯髄には神経だけではなく血管なども存在し、歯の内部に栄養を供給したり、冷たい・熱い・痛いといった刺激を感じたりする役割があります。
むし歯が浅いうちは、悪くなった部分を削って詰めることで治療できます。歯の痛みを感じたり、噛んだときの感覚を感じられるのは神経のおかげですし、歯が長持ちできるのも常に栄養を供給してくれる歯や神経のおかげです。
しかし、むし歯が歯の内部まで深く進行すると、細菌が歯髄まで到達して炎症を起こすことがあります。
この状態を放置すると強い痛みが出たり、最終的に神経が壊死したりすることがあります。
神経を取る治療とは?
むし歯などによって歯髄に回復が期待できないほどの炎症や感染が起きた場合、神経を取り除く「根管治療」が必要になることがあります。
歯の内部から感染した歯髄を除去し、根管内を洗浄・消毒して、できるだけ歯を残すために行う治療です。
「神経を取る=悪い治療」と思われることがありますが、神経を残せない状態では、歯そのものを抜歯から守るために必要な治療です。もちろん私たちも神経をとりたくはないのですが、取った方がメリットがある場合は神経治療に踏み切ります。どんな時にメリットがあるかというと、痛みが強い時や、神経が感染していて、周囲の歯に悪影響を与えている時です。
大切なのは「何が何でも神経を残す」ことではなく、本当に神経を取る必要があるのかを適切に判断することです。
神経を残す一番のメリットは「歯質を残せること」
神経を残す大きなメリットの一つは、根管治療のために歯を削る必要がなく、天然の歯質をより多く残しやすいことです。
根管治療では、歯の内部にある根管へ器具を入れるための入口を作る必要があります。また、大きなむし歯が原因の場合には、そもそも多くの歯質が失われていることもあります。歯質が一定量失われると、歯は脆くなり、歯ぎしりや、普通に食事をした時でさえ割れてしまう場合があります。
歯は一度削ってしまうと元には戻りません。
そのため当院では、治療後にどれだけ健康な歯質を残せるかを非常に大切にしています。
ただし「神経を取った歯は必ず割れる」という意味ではありません。残っている歯質の量や被せ物、噛み合わせなどによって予後は変わります。
神経を残せる可能性があるケースとは?
むし歯が深く神経の近くまで到達していても、すべてのケースで神経を取るわけではありません。
症状や神経の反応、むし歯の深さ、露髄の状態などを確認し、歯髄の回復が期待できる場合には、神経の保存を検討することがあります。
例えば、むし歯を慎重に除去し、神経に近い部分を保護する方法や、露出した歯髄の一部を処置して残す歯髄保存療法などがあります。
近年はMTAなどの材料を使用して神経を保存する方法もあります。
ただし、適応を正しく判断することが非常に重要です。
「痛い=神経を取る」ではありません
患者さんから「かなり痛いから、もう神経を取らないといけませんか?」と聞かれることがあります。
しかし、痛みの強さだけで神経を残せるかどうかは判断できません。
冷たいものにしみる、噛むと痛い、何もしなくてもズキズキするなど、症状によって神経の状態は異なります。
歯髄診断、レントゲン、むし歯の深さなどを確認し、総合的に判断する必要があります。
一方、強い自発痛が続く、神経がすでに壊死している、根の中まで感染が広がっているといった場合には、神経を保存することが難しいケースもあります。
無理に神経を残すことで、後から強い痛みや感染が起きる可能性もあるため、保存することだけが正解ではありません。
神経を取ることになったら大切なのは感染対策
神経を残せないと診断した場合には、その後の根管治療をできるだけ適切な環境で行うことが重要です。
根管治療では、細菌をできるだけ根管内へ入れないこと、すでに存在する感染源を減らすことが大切になります。
博多歯科・矯正歯科では、保険診療の根管治療でもラバーダムを使用しています。
ラバーダムによって治療する歯を唾液から隔離し、根管内への細菌の侵入をできるだけ抑えながら治療を行います。
必要に応じてマイクロスコープやCTなども活用し、神経を取ることになった歯についても、できるだけ長く残すことを目指します。
神経を残すことは「歯を長く使う」ための選択肢
僕は、天然の歯に勝る材料はないと考えています。
だからこそ、むし歯になったからすぐ神経を取るのではなく、残せる歯質や神経はできるだけ残したいと思っています。
一方で、保存できない神経を無理に残して感染を広げてしまっては意味がありません。
残せるものは残す。必要な治療はきちんと行う。
このバランスを見極めることが、歯を長く使うためには重要です。
まとめ|神経を取る前に、まず残せるかを診断します
歯の神経には血管や神経が含まれており、可能であれば保存することにはメリットがあります。
特に、根管治療を回避できれば、歯を削る量を抑え、天然の歯質をより多く残せる可能性があります。
ただし、神経の炎症や感染の状態によっては根管治療が必要です。
博多歯科・矯正歯科では、**「神経を残せるのか」「残すことが本当にその歯のためになるのか」**を考えながら治療方法をご提案しています。
「神経を取ると言われたけれど、本当に必要なの?」という方もご相談ください。
博多駅エリアで2院体制|博多歯科 KITTE博多院もご利用いただけます
博多歯科・矯正歯科に加えて、博多駅直結の「博多歯科 KITTE博多院」でも、むし歯治療や歯髄保存、根管治療についてご相談いただけます。
両院とも平日21時まで、土日祝日も診療しており、複数の歯科医師による診療体制を整えています。
博多駅エリアの2院で連携し、できるだけ天然歯を長く残すことを大切にした診療を行っています。
院長
工藤 幸暉(くどう こうき)
経歴
- 九州大学 歯学部卒
- 2025年 デジタル矯正歯科学会認定医取得
- 2026年 日本歯周病学会認定医取得
資格・所属学会
- 九州大学病院歯周病科研修登録医
- 日本歯周病学会所属
- デジタル矯正学会所属
- 大阪SJCD所属
- G.F.Oベーシック修了
- 船越研修会ベーシック修了
- TMJ LIVE インストラクター
- スタディーグループMjARSボードメンバー