2026年10月01日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「根管治療のあとに土台を作ると言われた」
「ファイバーコアって何?」
「昔入れた銀色の土台と何が違うの?」
根管治療をした歯では、被せ物を入れる前に「コア」と呼ばれる土台を作ることがあります。
患者さんからすると最終的には被せ物に隠れてしまうため、あまり目立たない部分です。しかし、残っている歯を補強し、その上に被せ物を装着するための大切な部分です。
今回は、歯の土台であるコアの役割と、ファイバーコア・金属製コアの違いについて解説します。
当院ではどちらのコアも対応しておりますのでご相談ください。
そもそも歯の「コア」とは?
大きなむし歯や根管治療を行った歯では、健康な歯質が少なくなっていることがあります。
そのままでは被せ物を安定して装着することが難しい場合があるため、失われた歯質を補い、被せ物を支えるために作るのが「コア(支台築造)」です。
虫歯を取った後、特に神経を取った後の歯は中空になってしまいます中空の歯の状態ではかぶせ物を安定してかぶせることができないので芯を入れるわけですその芯のことをコアと言います。
ただし、コアを入れれば歯そのものが新品のように強くなるわけではありません。
治療した歯を長く残すうえで特に重要なのは、どれだけ健康な天然歯質が残っているかです。そのため、必要以上に歯を削らず、残っている歯質を活かしながら土台を作ることが大切です。
コアにはどんな種類がある?
代表的なものとして、ファイバーコアと金属製のコアがあります。
金属製のコアは、いわゆる「メタルコア」と呼ばれるものです。以前から広く使用されてきた方法で、金属を使って歯の内部に土台を作ります。
一方、ファイバーコアでは、グラスファイバーのポストと歯科用の樹脂などを組み合わせて土台を作ります。
どちらにも特徴がありますが、近年は残っている歯質や治療する歯の状態に応じてファイバーコアを選択するケースも多くなっています。
当院でも第一選択はファイバーコアを使用していますが症例に応じてメタルコアの方がベターな場合もありますのでその場合はメタルコアを選択しています。
ファイバーコアのメリットは?
ファイバーコアの特徴の一つが、歯の象牙質に比較的近い弾性を持っていることです。
噛む力が加わったとき、金属のように非常に硬い材料と比べて力を分散しやすいという特徴があります。
根管治療をした歯で私たちが特に避けたいトラブルの一つが歯根破折です。
歯の根が深い位置まで割れてしまうと、状態によっては歯を残すことが難しくなり、抜歯が必要になる場合があります。
ただし、ファイバーコアを使用すれば必ず歯根破折を防げるわけではありません。残っている歯質の量や噛み合わせ、被せ物の設計なども予後に大きく関係します。
もう一つのメリットが、見た目への影響が少ないことです。
ファイバーコアは白色系で光を通しやすいため、セラミックなど透明感のある被せ物を使用するときにも、土台の色が影響しにくいという特徴があります。
またファイバーコアをくっつけるためには光で重合させて固めます。光を当てることによって固める手法です。根っこの中には光が通りづらい場合があるので、しっかりファイバーコアが固まらない場合があります。そういったときにはメタルコアを使用することもあります。
金属のコアにはどんな特徴がある?
メタルコアは金属を使用して作るため、強度が高く、長年歯科治療で使用されてきた実績があります。また光が届かないところでもしっかり固めることができます。
一方で、金属は歯質よりも硬いため、歯に強い力がかかった際の力の伝わり方には注意が必要です。
特に残っている歯質が少ない場合や、歯ぎしり・食いしばりなどで大きな力が加わる場合には、コアだけではなく歯全体の設計を考える必要があります。
また前歯などで透明感の高いセラミックを使用する場合、金属の色が審美性に影響することがあります。
そのため、現在入っているメタルコアを必ずファイバーコアへ交換しなければならないわけではありませんが、新しく土台を作る際には歯の状態や被せ物の種類を考えて材料を選択することが重要です。
「太くて長いコア」の方が丈夫とは限りません
「土台は大きく作った方が丈夫なのでは?」と思うかもしれません。
しかし、コアを入れるために歯の根を必要以上に削ってしまえば、それだけ天然の歯質が減ってしまいます。
特に根管治療後の歯では、むし歯や過去の治療ですでに歯質が少なくなっているケースがあります。
その状態からさらに歯を削って太いポストを入れることが、必ずしも歯を長持ちさせることにはつながりません。
コアそのものを強くすることより、健康な歯質をできるだけ残すことの方が重要です。
必要な保持力を確保しながら、できるだけ歯を削らない。このバランスを考えて土台を作る必要があります。
コアより重要な「フェルール」とは?
根管治療後の歯を長く使うために、歯科医師が重視するものの一つに「フェルール」があります。
フェルールとは、簡単にいうと、被せ物がつかむことのできる健康な歯質が歯ぐきの上にどの程度残っているかという考え方です。
土台をどれだけ頑丈に作っても、被せ物の周囲に十分な歯質が残っていなければ、歯にかかる力に耐えにくくなることがあります。
反対に、健康な歯質を適切に残し、それを被せ物で包み込むように設計できれば、歯に加わる力を受け止めやすくなります。
だからこそ当院では、単純に「ファイバーコアだから良い」「金属だから悪い」と考えるのではなく、残っている歯質を含めて歯全体を評価することを大切にしています。
根管治療から被せ物までを一つの治療として考える
根管治療が終わると「神経の治療は終わったからもう大丈夫」と思われる方もいます。
しかし、根管治療後の歯では、その後に適切な土台や被せ物を作り、再び噛める状態まで治療を完了させることが重要です。
途中で長期間放置すると、仮の材料が外れたり、歯が欠けたり、再び細菌が侵入したりする可能性があります。
コアを入れることによってばい菌の侵入を防ぐという意味合いもあり、さらにそこからかぶせ物をすることでさらにばい菌の侵入を防ぐブロックを増やすという意味合いもありますので、最後まで治療を完成することが長期的な安定のためには非常に重要です。
博多歯科・矯正歯科では、根管治療だけを見るのではなく、その後のコア・被せ物まで含めて、できるだけ歯を長く残す治療計画を考えています。
まとめ|コアは「材料」だけで選ぶものではありません
歯の土台であるコアには、ファイバーコアや金属製のメタルコアなどがあります。
ファイバーコアには歯質に比較的近い弾性や審美性といった特徴があり、メタルコアには金属ならではの強度があります。
しかし、どちらを使うかだけで歯の寿命が決まるわけではありません。
残っている天然歯質の量、フェルール、噛み合わせ、根管治療の状態、最終的な被せ物まで含めて考えることが重要です。
「神経を取った歯をできるだけ長く残したい」という方は、土台や被せ物についてもお気軽にご相談ください。
博多駅エリアで2院体制|博多歯科 KITTE博多院もご利用いただけます
博多歯科・矯正歯科に加えて、博多駅直結の「博多歯科 KITTE博多院」でも、根管治療後のコアや被せ物についてご相談いただけます。
両院とも平日21時まで、土日祝日も診療しており、複数の歯科医師による診療体制を整えています。
根管治療から土台、被せ物、治療後のメンテナンスまで、歯をできるだけ長く使うことを考えた診療を行っています。
院長
工藤 幸暉(くどう こうき)
経歴
- 九州大学 歯学部卒
- 2025年 デジタル矯正歯科学会認定医取得
- 2026年 日本歯周病学会認定医取得
資格・所属学会
- 九州大学病院歯周病科研修登録医
- 日本歯周病学会所属
- デジタル矯正学会所属
- 大阪SJCD所属
- G.F.Oベーシック修了
- 船越研修会ベーシック修了
- TMJ LIVE インストラクター
- スタディーグループMjARSボードメンバー