2026年10月07日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「インプラントを入れる場所と歯周病の歯は別なのに、なぜ先に歯周病治療をするの?」
「早くインプラントを入れたいのに、クリーニングが必要と言われた」
「歯周病があるとインプラントはできない?」
インプラント相談をしていると、このような疑問を持たれる方がいらっしゃいます。
結論からいうと、インプラントを長く安定して使うためには、お口全体の歯周病をできるだけコントロールしてから治療を進めることが重要です。
インプラントはむし歯にはなりません。しかし、天然歯の歯周病に似た「インプラント周囲炎」を起こすことがあります。
今回は、なぜインプラント治療の前に歯周病治療が重要なのかを解説します。
インプラントは「骨に入れたら終わり」ではありません
インプラント治療では、失った歯の部分の顎の骨にインプラント体を埋入し、その上に人工の歯を装着します。
人工物なのでむし歯になることはありませんが、だからといって一生トラブルが起きないわけではありません。
インプラントの周囲にも歯ぐきや骨があり、その組織に炎症が起こることがあります。
初期にはインプラント周囲の粘膜だけに炎症が起こる「インプラント周囲粘膜炎」、さらに炎症が進んでインプラントを支える骨まで失われる状態を「インプラント周囲炎」と呼びます。
つまり、インプラントも天然歯と同じように、周囲組織を健康に保つことが大切なのです。
インプラントも生存率は10年後後で90%以上あります。でも100%ではないのです。残りの10%はどういう状況かというと、ほとんどがインプラント周囲炎と呼ばれるインプラントの歯周病の状態になってしまい、寿命を迎えてしまいます。
歯周病がある状態でインプラントを入れるリスク
歯周病は、歯周病原細菌を含むプラークが関係する炎症性疾患です。
お口の中に歯周病が残っているということは、ほかの歯の周囲にも炎症やプラークが多く存在している可能性があります。
その状態のままインプラントを入れても、インプラントだけを完全に別の環境に置くことはできません。
特に歯周病の既往がある方では、インプラント周囲炎のリスクが高くなることが知られています。
だからこそ、インプラントを入れる場所だけを見るのではなく、残っている天然歯を含めたお口全体の環境を整えておくことが重要です。
インプラントは人工物なので人間の歯のように免疫力がありません。また骨や歯茎とのバリア機能、構造も天然の歯と大きく違います。そのため人間の歯よりインプラントの方が歯周病になりやすいです。つまり、すでに歯周病になっている方はインプラントにとって非常に大きなリスクファクターになり得るということです。そのためしっかり事前にインプラントをする前に事前に歯周病の治療をしっかりと行う必要があります。
まず歯周病の状態を確認します
インプラント治療を検討する際には、CTで骨の量を確認するだけでは十分ではありません。
残っている歯の歯周ポケット、出血、歯の揺れ、プラークの付着状態、レントゲン上の骨の状態なども確認します。
歯石やプラークが多く、歯ぐきから出血している場合には、まず歯磨き方法の改善や歯石除去などの歯周基本治療を行います。
そして治療後にもう一度検査を行い、炎症がどの程度改善したかを確認します。
インプラント手術を急ぐことより、インプラントを入れた後に管理しやすい環境を作っておくことの方が、長期的には大切だと考えています。
歯周病があるとインプラントはできない?
「歯周病があると言われたから、インプラントはできないのでしょうか?」と心配される方もいます。
歯周病があるからといって、必ずインプラントができないわけではありません。
大切なのは、歯周病の状態を評価し、必要な治療を行って炎症をコントロールできるかどうかです。
歯周病が進行して骨が大きく失われている場合には、インプラントを入れるための骨量が不足していることもあります。
その場合は、インプラントの位置やサイズを検討したり、症例によっては骨造成などを検討したりすることもあります。
当院では歯周病認定医が在籍しておりますので、歯周病認定医監修のもと歯周病治療を行うことができます。またインプラントの治療に関してもインプラント専門医が在籍しておりますので、インプラント専門医在籍の監修のもと安心安全なインプラント治療を行うことができます。
ただし、骨を増やせばすべて解決するわけではありません。まずお口の中の感染や炎症をコントロールすることが基本です。
インプラント治療後のメンテナンスがさらに重要
インプラント治療は、人工の歯が入ったところがゴールではありません。
むしろ、そこからがスタートです。
インプラント周囲炎は初期には強い痛みが出ないこともあり、自分では気づきにくい場合があります。
定期的なメンテナンスでは、インプラント周囲の出血やプラーク、歯周ポケット、噛み合わせなどを確認します。必要に応じてレントゲンで骨の状態も評価します。
また、インプラントだけきれいに磨けばいいわけではありません。
残っている天然歯の歯周病を安定させることも、インプラントを守ることにつながります。
喫煙や歯ぎしりなども確認します
インプラントの長期的な安定には、歯周病以外の要因も関係します。
特に喫煙は歯周組織の健康やインプラント治療の予後に影響するリスク因子の一つです。
また、歯ぎしりや食いしばりなどによって強い力が加わる場合には、インプラントや上部構造に負担がかかることがあります。
糖尿病などの全身状態について確認が必要になる場合もあります。
そのため当院では、インプラントを入れられる骨があるかだけではなく、「入れたインプラントを長く維持できる環境か」まで考えて治療計画を立てることを大切にしています。
インプラントだけではなく、残っている歯を守ることが大切
インプラント治療を希望される方の中には、「抜けたところに歯を入れてほしい」という気持ちで来院される方も多いと思います。
もちろん、それは非常に大切です。
しかし僕たちは、「なぜその歯を失ったのか」まで考える必要があります。
もし歯周病によって歯を失ったのであれば、原因となった問題を改善しないままインプラントだけを入れても、同じような問題が起こる可能性があります。
失った歯を補うだけではなく、これ以上歯を失わない口腔内を作る。
これがインプラント治療前に歯周病治療を行う大きな理由です。
まとめ|インプラントを長く使うための「土台作り」です
インプラント治療前の歯周病治療は、単なるクリーニングではありません。
歯周病の状態を確認し、プラークや歯石を減らし、歯ぐきの炎症をできるだけコントロールしたうえでインプラント治療へ進むことが、長期的な安定につながります。
博多歯科・矯正歯科では、インプラントだけを見るのではなく、天然歯・歯ぐき・骨・噛み合わせまで含めてお口全体を診断することを大切にしています。
「インプラントを考えているけれど歯周病もある」という方も、まずは現在のお口の状態から確認していきましょう。
博多駅エリアで2院体制|博多歯科 KITTE博多院もご利用いただけます
博多歯科・矯正歯科に加えて、博多駅直結の「博多歯科 KITTE博多院」でも、歯周病治療からインプラント治療までご相談いただけます。
両院とも平日21時まで、土日祝日も診療しており、複数の歯科医師による診療体制を整えています。
博多駅エリアの2院で連携し、インプラントを入れることだけを目的にせず、残っている天然歯も含めて長く健康なお口を維持するための治療を行っています。
院長
工藤 幸暉(くどう こうき)
経歴
- 九州大学 歯学部卒
- 2025年 デジタル矯正歯科学会認定医取得
- 2026年 日本歯周病学会認定医取得
資格・所属学会
- 九州大学病院歯周病科研修登録医
- 日本歯周病学会所属
- デジタル矯正学会所属
- 大阪SJCD所属
- G.F.Oベーシック修了
- 船越研修会ベーシック修了
- TMJ LIVE インストラクター
- スタディーグループMjARSボードメンバー