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40代・50代から始める矯正治療のリアルなメリット・デメリット

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2025年6月15日

40代・50代から始める矯正治療のリアルなメリット・デメリット

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!

「矯正は若いうちにするもの」と思われがちですが、実は40代・50代からでも矯正治療は十分可能で、多くの方がチャレンジしています。

10年前と比べると、技術の向上や歯科の知識の普及により各年代の残存歯数は増えていて、40−50代の方で、歯を抜歯しかことがない方や神経をとるほどのむし歯を経験したことがない方はグッと増えています。そのため、矯正のニーズがある年齢が高くなってきていると考えられます。

今回は、ミドル世代が矯正治療を始めるにあたっての「リアルな」メリットとデメリットを、最新の研究も交えてご紹介します。

40代・50代で矯正を始める人が増えている理由

近年、大人の矯正が注目を集めています。特に40代・50代は、過去の治療の再治療が必要になったり、審美性や機能性を見直す時期に入ったりすることで、矯正を前向きに検討される方が増えています。

  • セラミック治療やインプラント治療との併用で、トータルで口腔環境を整えたい
  • 歯周病が進行しないよう歯並びを整えて清掃性を高めたい方
  • 口元の印象を改善して、若々しく見せたい方
  • ずっとやりたかったけど出産や育児でタイミングを逃していた

など、動機はさまざまです。

【メリット①】見た目だけでなく、かみ合わせの改善も期待できる

矯正治療の主な目的は、見た目だけではなく「咬合の改善」にあります。ミドル世代は長年の噛み癖や歯のすり減りにより、かみ合わせにズレが出ていることも多く、これが肩こりや頭痛、顎関節症の原因となっている場合もあります。

矯正によって正しい咬合を得られれば、生活の質(QOL)が大きく向上することも。

意外と知られていませんが(僕も歯科医師をしてしばらくは知りませんでしたが)、むし歯や歯周病の原因には咬合が関与していることも少なくありません。

【メリット②】歯周病の進行リスクを抑えられる

40代以降は歯周病の罹患率が急激に上がります。ガタガタの歯並びでは歯ブラシが届きにくく、プラークコントロールが困難に。矯正で歯並びを整えることで、清掃性が改善し、歯周病リスクを抑えられるのです。

研究でも、大人の矯正治療が歯周組織の改善に貢献することが示されています(Jin et al., 2020)。

【デメリット①】歯周病や骨量の影響を受けやすい

一方で、加齢とともに歯槽骨の量が減っていることが多く、歯を動かす際に注意が必要です。歯周病が進行している場合は、先に歯周治療を行い、慎重に矯正を行う必要があります。

【デメリット②】治療期間が長くなる可能性がある

年齢が上がると骨の代謝が落ちるため、歯の移動スピードが若年層よりやや遅くなる傾向にあります。そのため、治療計画が長期化する可能性があり、根気よく取り組む姿勢が求められます。

【デメリット③】補綴物やブリッジが治療の制約になることも

すでに被せ物やブリッジが多い方は、矯正装置をつけにくい場合があります。また、インプラントが入っている箇所は動かせないため、治療計画に制限が出ることがあります。

まとめ:メリットとデメリットを把握して前向きな判断を

40代・50代からの矯正治療には、確かにデメリットも存在しますが、それを上回るメリットがある方も多いです。大切なのは「現状を正しく把握し、将来を見据えて治療計画を立てること」。

当院では、精密検査のうえでリスクや注意点も丁寧にご説明し、患者様に最適なプランをご提案しています。ぜひ一度ご相談ください。

参考文献

  • Jin, S., et al. (2020). Adult orthodontics and periodontal health: A systematic review. Journal of Periodontology, 91(4), 461–470. https://doi.org/10.1002/JPER.19-0190
  • Kim, Y., et al. (2017). Orthodontic treatment in adults: The impact of age-related factors. American Journal of Orthodontics and Dentofacial Orthopedics, 151(1), 39–48.

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