2025年12月18日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、
博多歯科・矯正歯科、院長です。
ドラッグストアに行くと歯磨き粉の種類が多すぎて、
「どれを選べば良いかわからない」
「パッケージの違いが分からない」
という方が本当に多いです。
実は、歯磨き粉は 目的別 に選ぶのが正解。
自分に必要な成分を選べば、効果が大きく変わります。
最近はパッケージが可愛いおしゃれな歯磨き粉もたくさんありますよね!
今日は、誰でも迷わず選べるよう
歯磨き粉の選び方をまとめました。
✔ まずは結論:「目的別」に選ぶのが最も大切
歯磨き粉は、次のような目的別に分けると選びやすくなります。
- むし歯予防
- 歯周病対策
- 知覚過敏(しみる症状)対策
- 着色汚れ(ステイン)対策
- 口臭対策
- ホワイトニング強化
では、目的ごとに必要な成分を紹介します。
◆ 1450ppmのフッ素濃度が最重要
むし歯予防で一番大事な成分は フッ化物。
フッ素は、エナメル質を強くし、むし歯菌の働きを抑えてくれます。
▼ 大人は 1450ppmF が最も効果的
(日本で許可されている最大濃度)
特に以下の方は絶対にフッ素入りを選びましょう。
- むし歯になりやすい
- 間食が多い
- 歯磨き時間が短い
- 知覚過敏がある
当院でも フッ素入り歯磨き粉は必須 として指導しています。
そもそも歯磨きはプラークという汚れを落とすためにしています。
汚れを落とすだけなら歯磨き粉はいらないんです。
歯磨き粉を使う医学的なメリットはただ一つ。
「フッ化物を歯の隅々まで届けること」
これにつきます。
フッ化物がしっかり1450ppm 入っていないと歯磨き粉をお金を出してわざわざ買う意味がありません。
◆ 歯周病対策なら 殺菌・抗炎症成分 が重要
ここから1450ppmのフッ化物が入っている上で、
プラスアルファの話です。
歯周病の原因は 歯ぐきの炎症 と 細菌の増殖 です。
そのため、以下の成分が入ったものが効果的です。
- IPMP(イソプロピルメチルフェノール):殺菌
- CPC(塩化セチルピリジニウム):殺菌
- トラネキサム酸:抗炎症
- グリチルリチン酸:炎症を抑える
「歯ぐきが腫れやすい」「出血がある」という方は
歯周病タイプ を選ぶのが正解です。
◆ 知覚過敏(しみる)なら シュミテクト系成分
冷たいものがしみる人は、
歯の神経に刺激が伝わらないようにする成分 が必要です。
- 硝酸カリウム
- 乳酸アルミニウム
これらが入っている歯磨き粉は、
しみる症状の軽減に効果的 です。
「知覚過敏用」と書いているものを選べば間違いありません。
◆ 着色汚れ(ステイン)が気になるなら 研磨剤控えめのものを
白い歯にしたい人が落ち入りやすいのが、
強い研磨剤入りの“削るタイプ”を使いすぎて歯を痛めること。
おすすめは、
- 弱研磨タイプ
- 高濃度フッ素入り
- ポリリン酸・ピロリン酸入り(ステイン分解)
ホワイトニングをしている方は
研磨剤フリーのジェルタイプ がおすすめです。
◆ 口臭が気になるなら 殺菌 × 舌ケア がポイント
口臭の多くは 舌の上の細菌 が原因です。
効果的な成分は…
- CPC(殺菌)
- IPMP(殺菌)
- アロマ系精油(原因菌抑制)
ただし、歯磨き粉だけで改善しない場合は
舌ブラシの併用 が必須です。
◆ 子どもは フッ素濃度に注意
年齢により使用できるフッ素濃度が違います。
- 0~5歳:500ppmFまで
- 6~14歳:1000ppmFまで
飲み込むリスクがあるため、
年齢に合ったものを選びましょう。
◆ まとめ:歯磨き粉はフッ素濃度で選ぶ
歯磨き粉選びで大切なのは、
フッ素濃度(大人は1450ppm)を確認すること。
あとはなんでもいいですがプラスアルファを選ぶなら、
- 目的別に選ぶこと
- 歯周病なら殺菌+抗炎症成分
- 知覚過敏なら硝酸カリウム
- ホワイトニングは弱研磨orノー研磨
歯磨き粉は“ただの香りつきジェル”ではありません。
成分次第で歯の健康は大きく変わります。
自分に合う歯磨き粉がわからない方は
当院で口腔内の状態に合わせてご提案できますので、
ぜひご相談ください。