2025年12月03日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、
博多歯科・矯正歯科、院長です。
むし歯治療でよく使われる
保険の白い詰め物=コンポジットレジン(CR)。
「銀歯じゃなく白くできて嬉しい!」という声が多い一方で、
素材の特徴を知らないまま使っている方も少なくありません。
今回は、
保険の白い詰め物のメリットとデメリット を歯科医師の視点でわかりやすく解説します。
▶ まず結論:小さな虫歯には“とても優秀”、大きな虫歯には“向いていない”
コンポジットレジンは
小さな虫歯・欠けの修復に最適ですが、
歯の欠損が大きい場合は割れやすく、
セラミックや金属などのインレーを選んだ方が長持ちすることもあります。
では、詳しく見ていきましょう。
▶ 【メリット】保険の白い詰め物が優れている点
コンポジットレジンは僕もよく使うのですが、非常に治療がスピーディなので患者さんからも喜ばれます。
✔ ① 見た目が自然で白い
銀歯と違い、パッと見てわからない自然な仕上がりです。
前歯〜小さな奥歯の虫歯まで対応できます。
✔ ② その日のうちに治療が完了
レジンは“歯に直接盛り付けて光で固める”治療なので
型取り不要・即日治療が可能です。
忙しい方にも人気です。
✔ ③ 歯を削る量が少ない(MI治療向き)
むし歯部分だけを削り、
最小限の範囲で治療できるため
歯を長く残したい方に最適です。
✔ ④ 保険適応で費用が安い
前歯でも奥歯でも、
保険で白い歯になるのは大きいメリットです。
✔ ⑤ 修理がしやすい
欠けやすい一方で、
その部分だけ簡単に補修できるという利点があります。
▶ 【デメリット】万能ではないため注意が必要
その一方で、適応には十分注意が必要です。
❌ ① 強度が弱く、欠けたりすり減りやすい
特に奥歯の噛む力が強い方は、
レジンが割れたり摩耗して
形が崩れることがあります。
→ 大きな虫歯・力のかかる部分には不向き
❌ ② 着色・変色しやすい
コーヒー・紅茶・カレー・ワインなどで
数年で黄ばみや黒ずみが出ることがあります。
セラミックのように長期間透明感を維持することは難しいです。
❌ ③ 大きな虫歯には使えない
歯の欠損量が多い場合、
レジンでは形が保てず、
再治療や破折のリスクが高まります。
そのようなケースでは
セラミックやインレー・クラウンが適しています。
❌ ④ 接着の劣化で二次むし歯のリスク
レジンは数年で微小な隙間ができることがあり、
そこからむし歯が再発するケースがあります。
定期検診でのチェックが重要です。
「これは持たないなー」と思いながらも、患者さんのからの強い希望でやることもありますが、結局割れてしまったり、虫歯が再発したりします。しかも、保険治療は一定期間、再治療ができないので、早々にトラブルが起きてしまった場合は保険が効かず、自費治療となってかえって費用が嵩むこともしばしばあります。
▶ レジンに向いている人・向かない人
✔ 向いている
- 小さな虫歯
- 前歯の欠け
- 費用を抑えたい
- その日に治療を終えたい
- 歯を削りたくない
❌ 向かない
- 大きな虫歯
- 奥歯に強い咬合力がかかる人
- 着色が気になる人
- 長期間白さをキープしたい
- セラミック治療を希望する人
▶ 当院のこだわり:保険でも精度の高い治療を
博多歯科・矯正歯科では、
- 拡大鏡(ルーペ)を用いた精密な除去
- できる限り歯を残すMI治療
- 細菌感染の除去を徹底
- 咬み合わせの調整まで丁寧に対応
「保険とはいえ質の高い治療」を心がけています。
さらに、大きめの虫歯でレジンが不向きな場合は
セラミック治療(e.max・ジルコニア)との比較も
分かりやすくご説明します。
▶ まとめ
保険の白い詰め物(コンポジットレジン)は——
◎ メリット
- 白くて自然
- 即日治療
- 保険で安い
- 歯を削らない
- 修理しやすい
△ デメリット
- 割れやすい
- 着色しやすい
- 大きな虫歯には不向き
- 二次むし歯のリスク
適切な症例に使えば、とても優秀な治療法です。
「自分の虫歯はレジンで治せる?」
「セラミックとどっちがいいの?」
そんな疑問があれば、お気軽に博多歯科・矯正歯科へご相談ください。
あなたの歯に最適な治療をわかりやすくご提案します。