2025年12月06日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、
博多歯科・矯正歯科、院長です。
金歯と銀歯は名前こそ似ていますが、性質が全く違います。
見た目の違いだけでなく、
材料の性質・歯への負担・寿命 が大きく異なるため、
正しい知識を知っておくことはとても大切です。
今回は、歯科医師の視点で
金歯と銀歯の違い をわかりやすく解説します。
▶ 結論:長持ちするのは「金歯」、保険で安いのが「銀歯」
簡単に説明するとこんな感じです。
以下に特徴をまとめました!
▶ 【金歯の特徴】
✔ ① 適合精度が高く、むし歯になりにくい
金はしなやかで加工しやすく、
歯に“ぴったりフィット”します。
その結果——
- 隙間ができにくい
- むし歯が再発しにくい
- 長期間安定する
というメリットがあります。
✔ ② 噛み合わせに優しい
金の硬さは天然の歯に近いため、
- 対合歯(噛み合う歯)を傷めない
- 力をうまく分散する
- 歯ぎしりがある人でも適応しやすい
という特徴があります。
✔ ③ 長持ちする(10〜20年も珍しくない)
金歯は耐久性が非常に高く、
10年以上問題なく使えるケースが多数あります。
✔ ④ 金属アレルギーが起こりにくい
金合金は生体親和性が高く、
保険の銀歯のようにアレルギーを起こすリスクがほとんどありません。
✔ ⑤ デメリットは「見た目」と「費用」
- 金色なので目立つ
- 保険外のため費用が高い
近本的に金歯は奥歯で使いますが、上の奥歯ならほぼ見えないため、
「機能性重視」で金歯を選ぶ方は多いです。
▶ 【銀歯(保険)の特徴】
✔ ① 保険適応で費用が安い
最大のメリットは 費用の安さ です。数千円程度で作ることができます。
✔ ② 実は適合精度はそれほど高くない
銀歯の素材は熱変形しやすいため
歯にぴったり合わせるのが難しい という欠点があります。
その結果——
- 隙間ができやすい
- 二次むし歯が起こりやすい
- 歯とのなじみが悪い
といった問題が起きることがあります。
✔ ③ 経年劣化で腐食する可能性がある
銀歯は唾液と反応して金属イオンが溶け出すことがあります。
- 黒ずむ
- 歯ぐきが黒くなる(メタルタトゥー)
- 接着が弱くなる
といった経年的なトラブルが発生しやすい素材です。
✔ ④ 金属アレルギーのリスクがある
銀歯に使われるパラジウム・銀・銅などは、
アレルギーを引き起こすことが知られています。
- 手足の湿疹
- 口内炎
- 皮膚炎
など、口以外の場所に症状が出ることもあります。
✔ ⑤ 長持ちしにくい(5年前後ともいわれる)
個人差はありますが、
銀歯は金歯やセラミックに比べて寿命が短めです。
再治療が必要になるケースが非常に多いのが実際です。
▶ 結論:奥歯の長持ちを優先するなら“金歯”が非常に優秀
金歯は
- 長持ち
- むし歯になりにくい
- 歯に優しい
- 体にも優しい
という点で非常にバランスの良い素材です。
一方で銀歯は、
費用は安いものの、
- むし歯再発が多い
- 腐食しやすい
- アレルギーの可能性
- 寿命が短い
といったデメリットがあります。
▶ 当院ではあなたに最適な素材を一緒に検討します
博多歯科・矯正歯科では、
- 金歯
- セラミック
- ジルコニア
- 保険の銀歯・CAD冠
など複数の選択肢から、
メリット・デメリットをはっきり説明したうえで選んでいただきます。
僕は最後に選ぶのは患者さんだと思っているので、決して考えを押し付けたり、選択肢を狭めたりはしません。
特に奥歯の噛む力が強い方や、
長期間安定させたい方には金歯も非常におすすめです。