2025年6月23日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
最近、「白い詰め物や被せ物って、保険と自費で何が違うの?」というご質問をよくいただきます。見た目が似ていても、その中身や寿命、リスクは大きく異なります。今回は、保険診療で使われる「レジン」や「CAD/CAM冠」と、自費診療の「セラミック」の違いをわかりやすく解説します。
保険適用の白い歯:レジン・CAD/CAM冠とは?
保険で使える白い材料を使った治療法には主に以下の2種類があります。
CR(コンポジットレジン)
小さな虫歯に対して使われる白いプラスチックのような素材で、保険が適用されます。即日修復が可能で、費用も安価です。(3割負担の方で¥1,500程度)
メリット
- 保険適用で安価
- 即日で詰められる(1回の通院で完了)
- 歯を削る量が比較的少ない
デメリット
- 着色・変色しやすい
- 強度が低く欠けやすい
- 経年劣化が早い(数年でやり直しの可能性)
CAD/CAM冠(CAD/CAMインレー)
前歯や小臼歯に使用される、機械で削り出すタイプの白い被せ物です。
これちらもレジンでできており、CRでの対応が難しい、比較的大きいむし歯の場合に使います。
CAD/CAM冠はクラウンと呼ばれる被せ物タイプで、CAD/CAMインレーは詰め物タイプです。
CRと違って2−3回通院が必要ですが、歯型をとって技工士さんに作っていただくので、歯の凹凸や噛み合わせもしっかりと作ることができます。
メリット
- 金属アレルギーの心配が少ない
- 色がレジンより自然に近い
- 保険適用の中では比較的新しい治療法
デメリット
- セラミックより強度・透明感が劣る
- 適用範囲に制限あり(部位や咬合の条件)
- 裂けたり外れたりするリスクあり
自費診療のセラミック:審美性と耐久性が魅力
セラミックは、見た目の美しさと強度、長期的な安定性で高く評価されている素材です。
また、レジンと違って汚れもつきにくく、熱変形や応力変形にも強いのでむし歯になりにくいです。
レジンはタッパーのような素材なので、熱いものを食べるとレンジで温めたタッパーのように変形しますし、カレーを入れたタッパーのように着色したり、なかなかぬるぬるが取れなかったりします。
それに対して、セラミックはお茶碗やマグカップのように陶器のような素材なので、汚れがつきにくいし、変形もしにくいのです。
メリット
- 自然な透明感で他の歯と調和しやすい
- 着色や変色がほとんどない
- 長期間にわたって美しさと機能を維持できる
- 汚れが付きにくく、虫歯や歯周病のリスクが下がる
デメリット
- 保険が効かず費用が高い
- 強い衝撃で割れる可能性がある(ただし、適切な咬合設計で回避可能)
どちらを選ぶべき? 目的と予算で考えましょう
「費用を抑えつつ最低限の修復をしたい」場合には保険診療の選択も良いでしょう。ただし、「見た目も美しく長持ちする治療をしたい」「今後の再治療リスクを減らしたい」とお考えであれば、セラミック治療を検討する価値は十分にあります。
特に営業職や接客業など、人と接するお仕事をされている方には、セラミックの美しさと清潔感は大きな武器になります。
まとめ
「博多 白い詰め物 違い」や「レジン セラミック 違い」で検索される方が増えているように、審美性や耐久性への関心は高まっています。どちらが自分にとってベストか、一度相談されてみてはいかがでしょうか?
当院では、患者さまのご希望やご予算に合わせて最適な治療方法をご提案しています。お気軽にご相談ください!
参考文献・出典
- Kawai K, Urano M. “Color stability of restorative resins.” Dent Mater J. 1991.
- 山﨑長郎. 『美しい口元をつくる 審美歯科のすべて』 医歯薬出版, 2014.
- 大槻昌幸ほか.「セラミック修復の長期経過観察」 日本補綴歯科学会誌. 2017.