2025年5月27日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
矯正治療を検討されている方からよくいただくご相談の一つが、「何歳から始めればいいのか?」というご質問です。今回は、年齢ごとの矯正治療の特徴やメリット・注意点について詳しく解説します。
小児期(6歳〜9歳):成長を利用した矯正が可能
この時期は「第1期治療」とも呼ばれ、顎の骨の成長をコントロールする治療が可能です。
メリット:
- 顎のバランスを整えることで将来の抜歯矯正を回避できることがある
- 出っ歯や受け口など早期対応が有効な症例に適している
注意点:
- 永久歯が生えそろっていないため、将来的に第2期治療が必要になることもある
論文引用:
American Association of Orthodontists(AAO)は、7歳頃に初診を受けることを推奨しています(AAO, 2021)。
中高生(12歳〜18歳):永久歯が生えそろう最適時期
永久歯が揃い、成長が続いているため、ワイヤー矯正やマウスピース矯正の本格的な治療に適しています。
メリット:
- 成長の勢いを活かして歯の移動が早い
- 学校生活に合わせたスケジューリングがしやすい
注意点:
- 思春期に差し掛かるため、見た目に配慮した装置選びが大切
論文引用:
思春期は骨代謝が活発で歯の移動効率が良好であることが報告されています(Proffit WR et al., Contemporary Orthodontics, 2018)。
成人(20代〜40代):審美・機能面の改善が目的に
仕事や生活が安定し、自己投資として矯正を始める方が増えています。
メリット:
- 審美的な改善と同時に咬合の安定が得られる
- 目立ちにくい装置(インビザラインなど)の選択肢が豊富
注意点:
- 骨の代謝が低下しているため治療期間が長くなることがある
- 歯周病の管理が重要
中高年(50代〜60代):健康維持を目的とした矯正
最近では「咬む力を取り戻したい」「インプラント前に歯列を整えたい」など、健康維持の目的で矯正を始める方もいます。
メリット:
- 歯周病治療や補綴治療と連携して総合的な口腔管理が可能
- 咬合バランスを整えることで顎関節や筋肉への負担軽減にもつながる
注意点:
- 歯の動きがゆっくりであるため、治療には根気が必要
- 歯根吸収や歯周組織の状態を慎重に評価する必要がある
論文引用:
成人矯正でも良好な治療成果が得られるが、年齢と共に治療期間が延びる傾向がある(Papageorgiou SN et al., Progress in Orthodontics, 2017)。
まとめ:矯正に「遅すぎる」はない
どの年齢にも矯正治療のメリットがあります。重要なのは、「今の自分の状態に合った計画」を立てることです。当院では、年齢や生活スタイル、健康状態に応じた最適な治療をご提案いたします。無料相談も行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
参考文献
- American Association of Orthodontists. (2021). At What Age Should My Child See an Orthodontist?
- Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. (2018). Contemporary Orthodontics. 6th ed.
- Papageorgiou SN, Höchli D, Eliades T. (2017). Success of adult orthodontic treatment: a systematic review. Progress in Orthodontics, 18(1):37.