2025年7月04日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「矯正は若いうちにやるもの」「もう年齢的に遅いのでは?」といったお声を、50代以降の患者さんからよくいただきます。しかし近年では、50代・60代の矯正治療が増えています。
この記事では、「大人の矯正は本当にできるの?」「歯周病があっても大丈夫?」といった疑問にお答えしながら、安心して治療に臨んでいただくための情報をお届けします。
50代から矯正を始める方が増えている理由
かつては10代〜20代の若年層が矯正治療の中心でしたが、最近では40〜60代の矯正患者が増加傾向にあります。特に50代以降は「これからの人生を健康な歯で過ごしたい」「見た目だけでなく咬み合わせも整えたい」という健康意識の高まりが背景にあります。
これによって、50・60代の残存歯数(残っている歯の本数)は増加傾向にありますので、矯正やセラミックのニーズが増えているです。
さらに、マウスピース型矯正(インビザラインなど)の普及により、目立たず、取り外しができる矯正方法が選べるようになったことも、シニア世代にとってのハードルを下げています。
歯周病があっても矯正はできるの?
結論から言うと、歯周病があっても、状態をコントロールできていれば矯正は可能です。ただし、歯周組織に問題がある場合は、歯に強い力をかけすぎると歯が動揺したり、歯槽骨の吸収が進行するリスクがあります。
矯正治療を始める前には、歯周病の精密検査を行い、必要に応じて歯周基本治療(SRPやメンテナンス)を十分に行った上で、矯正治療に移行することが大切です。
そして恵まれたことに、こうした歯周病の治療は日本では保険で受けられます!
歯周病は歯を失う原因の第一位なので、矯正をするしないに関わらず、歯周病があればケアはもちろんするべきですが、矯正前となると尚更必要です。
📘 参考文献:
Papageorgiou SN, et al. Orthodontic treatment in patients with periodontal disease: A systematic review. J Clin Periodontol. 2017.
50代の矯正で注意すべきリスクと対策
50代からの矯正には若年者とは異なる注意点があります。
- 歯根吸収のリスク:加齢とともに骨の代謝が落ちるため、動かしすぎると歯根が短くなるリスクが高まります。
- 補綴歯の存在:過去のブリッジや差し歯があると、動かせる歯の範囲が制限される場合があります。
- 骨密度の低下:全身的な健康状態や薬剤(骨粗鬆症治療薬)との関係も考慮が必要です。
これらのリスクに対応するために、精密な診査・診断と、歯科医師と歯科衛生士による連携が欠かせません。博多歯科・矯正歯科では、CT撮影や歯周組織検査をもとに、安全に進められるかどうかをしっかり見極めています。
まとめ|50代でも「遅すぎる」ことはありません
歯並びを整えることは、見た目だけでなく、咬み合わせ・歯周病の予防・口腔衛生の改善にもつながります。
年齢や歯周病の不安を乗り越えて、一歩踏み出すことが大切です。
「自分の年齢からでも矯正はできる?」「歯周病があっても大丈夫?」とお悩みの方は、ぜひ無料カウンセリングでご相談ください。
参考文献
- Papageorgiou SN, et al. Orthodontic treatment in patients with periodontal disease: A systematic review. J Clin Periodontol. 2017;44(1):13–24.
- 鈴木設矢ら. 成人矯正と歯周治療の連携. 日本臨床矯正歯科ジャーナル. 2021.