2025年9月30日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です。
糖尿病と歯周病には深い関係があることをご存じですか?
実はこの2つの病気は相互に悪影響を及ぼす“負のスパイラル”を形成します。
口の中のことなのにそんなことある?と思うかと思いますが、本当なんです。
糖尿病と歯周病は深い関連ががあり、それが相互関係なので、歯周病が悪化すれば糖尿病も悪化しますし、また逆も然りです。
今回は、その仕組みと歯科でできる予防法について解説します。
糖尿病があると歯周病になりやすい理由
- 免疫力の低下
血糖値が高い状態では白血球の働きが弱まり、細菌感染に対する抵抗力が低下します。 - 歯ぐきの炎症が悪化しやすい
高血糖により血管がもろくなり、炎症が治りにくくなるため、歯周病が進行しやすくなります。 - 唾液の分泌低下
口腔内が乾燥しやすく、細菌が増殖しやすい環境になります。
歯周病とは、簡単にいうと歯茎や歯を支える骨の感染症です。糖尿病で免疫が下がると、感染に弱くなります。さらには、口の中は血管が豊富です。糖尿病では血管が脆くなるので、体の中でも随一のばい菌の住処である口の中の血管からばい菌が供給され、糖尿病も悪化します。
歯周病が糖尿病を悪化させる理由
- 歯周病は「慢性炎症」
炎症が続くと 炎症性サイトカイン という物質が血液中に放出され、
→ インスリンの働きを妨げ、血糖コントロールを悪化させることが分かっています。
➡︎ つまり、歯周病を放置すると糖尿病の治療がうまくいかなくなるのです。
僕が所属している歯周病学会では、歯周病のグレード分類と言って重症度の分類が3段階あります。治療がうまくいっていない糖尿病があるだけで、どんなに口の中が綺麗でも一発でグレードMAXになります。
研究で分かっていること
- 歯周病治療を行うことで、HbA1c(血糖コントロールの指標)が改善することが報告されています。
- 逆に、歯周病を放置すると心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化リスクも上昇することが分かっています。
当院でのサポート(福岡・博多区)
- 歯周病検査・クリーニングで口腔内環境を改善
- かかりつけの糖尿病内科と連携しながらの口腔管理
- 平日夜21時まで/土日祝も診療 → 忙しい方でも定期的に通院可能
- 博多駅徒歩5分でアクセスしやすい
皆さんの主治医の先生とは、必要に応じてよく連携しています。患者さんの情報を共有しうることで、より安心安全かつ効率的な医療を提供できると思います。
まとめ
- 糖尿病と歯周病は相互に悪影響を与える“二人三脚の病気”
- 歯周病治療をすることで血糖コントロール改善が期待できる
- 糖尿病のある方は、医科と歯科の連携で全身の健康を守ることが大切
福岡市博多区で「糖尿病があるけれど歯周病が心配」という方は、ぜひ当院へご相談ください。
参考文献
- Mealey BL, Oates TW. “Diabetes mellitus and periodontal diseases.” J Periodontol. 2006
- Löe H. “Periodontal disease: the sixth complication of diabetes mellitus.” Diabetes Care. 1993
- 日本糖尿病学会・日本歯周病学会「糖尿病と歯周病に関する合同ガイドライン」2016年