2025年9月08日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です。
「親知らずは必ず抜かなければならない」
そう思っていませんか?
実際には、抜いた方がいいケースと残しておいて問題ないケースがあります。
今回は、その見分け方と当院での考え方について解説します。
そもそも親知らずってなぜあるの?
「抜くか抜かないか通うくらいなら、最初からなくていいのに…」そう思いませんか?
僕もそう思っていました。親知らずは、古代の先祖たちはしっかり生えていたと言われています。しかし、私たちは固いものを食べなくなったので、顎が退化し、親知らずがしっかり生えなくなったのです。これで終わりと思いきや、さらにさらに顎は退化し、歯並びのガタつきが出たり、親知らず以外の歯が生えきらなかったりと、現代人はどんどん歯が少なくなっている傾向にあります。
抜いた方がいい親知らず
1. 横向きや斜めに生えている場合
- 隣の歯を押して痛みや歯並びの乱れを起こす
- 歯磨きがしにくく、虫歯や歯周病の原因になる
2. 繰り返し腫れる・痛む場合
- 「智歯周囲炎」と呼ばれる炎症を繰り返すと、発熱や強い痛みにつながることがあります。
3. 矯正やインプラントに影響する場合
- 矯正治療の妨げになる位置にある
- インプラントやブリッジ治療のスペース確保に邪魔になる
4. 虫歯や歯周病が進んでいる場合
- 治療が難しい位置にあるため、抜歯した方が長期的に良いケースがあります。
基本的には、現代人に合わない歯ですので、しっかり生えず、食事を噛むのに使えていないことが多いです。中途半端に生えることで、歯磨きがしにくく、むし歯や歯周病を助長するので抜歯が推奨されることがほとんどです。
抜かなくてもいい親知らず
1. 正しい向きで生えている場合
- まっすぐ生え、上下でしっかり噛み合っている
2. 歯磨きで清掃できている場合
- 奥までブラシが届き、虫歯や歯周病のリスクが低い
3. 将来の移植に使える可能性がある場合
- 他の歯を失った際に「自家歯牙移植」に利用できることがあります。
稀に、残しておいても問題ないケースがあります。機能していてしっかり磨けていれば抜く必要はないのでメンテナンスして残していきましょう。
妊娠前・40代以降は要注意
特に抜歯した方がいいのは、妊娠前の女性です。
- 妊娠中は麻酔や抜歯に制限があるため、妊娠前に処置を済ませておくことが理想です。
- 40代以降は骨が硬くなり抜歯が難しくなるため、若いうちの対応がおすすめです。
難しい場合はすぐに抜けないこともあるので早めにチェックしましょう。
当院でのサポート(福岡・博多)
- CT撮影で親知らずの位置や神経との距離を正確に診断
- 必要な場合は大学病院とも連携し、安全に抜歯可能
- 土日祝も診療・平日21時まで → お仕事帰りや休日にも対応
- 休診日なし → 急な腫れや痛みにも随時応急処置可能
当院では口腔外科の診療可能なので、お気軽にご相談ください。
まとめ
- 親知らずは 「抜いた方がいい場合」と「抜かなくてもいい場合」 がある
- 横向き・炎症・虫歯リスクが高い親知らずは抜歯がおすすめ
- 正しく生えていて清掃できるものは経過観察でOK
- 妊娠予定・40代以降は早めの対応が安心
福岡市博多区で「親知らずを抜くべきか迷っている」という方は、ぜひ当院へご相談ください。
参考文献
- 日本口腔外科学会「智歯(親知らず)の抜歯に関する指針」2020年
- Carter K, Worthington S. “Predictors of third molar impaction: a systematic review and meta-analysis.” J Dent Res. 2015
- 厚生労働省「歯と口の健康に関する調査」2021年