2025年12月09日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、
博多歯科・矯正歯科、院長です。
前歯の治療は奥歯以上に
素材選びの良し悪しが仕上がりを左右します。
なぜなら前歯は——
- 見た目の印象を決める
- 話すとき・笑うときに必ず見える
- 光の透け具合・形の細かい違いで美しさが変わる
という、とてもデリケートな場所だからです。
特に当院は博多駅というオフィス街にあるので見た目の印象を気にされる方も多いです。
今回は、
前歯の素材選びで絶対に失敗しないためのポイント
の中から患者さんによく聞かれるポイントを歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
◆ 結論:前歯は「見た目+適合+強度」のバランスが重要
素材の特徴を理解しないまま選ぶと、
- 色が浮いて見える
- 周りの歯と合わない
- 数年で暗くなる
- 歯ぐきが黒ずむ
- 欠けてやり直しになる
といった“前歯治療の失敗”につながります。
これを避けるためのポイントを順番に解説します。
▶ ① 色の再現性(透明感・自然な白さ)
前歯は光が当たるため、
透明感・グラデーションが自然であるか が最重要です。
人間の歯は何層もグラデーションがかかっていますし、独特のツヤがあります。これを以下に再現できるかが僕たち歯科医師や歯科技工士さんの腕の見せ所なのです。
現時点のマテリアルではある程度答えが出ています。
【素材別の透明感】
- ジルコニアセラミック → 最も自然で美しい
- e.max(セラミック) → 自然な透明感
- CAD冠(保険) → 透明感は低く平面的
- 銀歯+レジン前装(保険) → 経年で変色・剝がれが起きやすい
前歯は機能だけでなく審美性も重視するため、
自費のセラミックが圧倒的に有利です。
▶ ② 歯ぐきとの境目の自然さ(適合性)
前歯の美しさは、
歯ぐきとの境目が自然かどうかで決まります。
- 隙間がある → 黒い影ができる
- わずかな段差 → 汚れがつきやすい
- 経年で浮いて見える
適合性が良い素材は?
✔ ジルコニアセラミック(適合精度が高い)
✔ e.max(細かい作りが可能)
保険の前装冠は
適合が甘く、境目に段差や影が出やすいのが欠点です。
これは鋳造とい技術を使っているからです。鋳造とは要するに金属を溶かし、鋳型に流し込む製法です。金属を流し込むので細かいところは流れにくかったり(なめられ)、金属が冷えて固まった時に収縮する(寸法変化)ので、適合も落ちます。
▶ ③ 歯ぐきの黒ずみリスク(メタルフリーかどうか)
金属を使うと、唾液で金属が経年的に少しずつとけ、
数年後に歯ぐきが黒くなってくる“メタルタトゥー”が起きやすいです。
避けたい方は必ず
- フルセラミック
- ジルコニアセラミック
など メタルフリー素材 を選びましょう。
▶ ④ 強度(欠けにくさ・割れにくさ)
前歯は意外と負担がかかります。
- 食べ物を噛む
- 前歯で袋を開ける(×NG行動)
- TCH(食いしばり癖)
- 歯ぎしり
などで欠けることがあります。
素材別の強度はこんな感じ↓
◎ 非常に強い:ジルコニア
○ 強度バランスが良い:ジルコニアセラミック / e.max
△ 割れやすい:レジン前装冠(保険)
前歯が欠けやすい方は、
特に素材選びが重要です。
▶ ⑤ 長期の変色・劣化(どれくらい長持ちする?)
前歯は見た目に直結するため、
変色しない素材を選ぶことが重要です。
- セラミック・ジルコニア → 変色なし(10年以上美しい)
- CAD冠 → 数年で黄ばみが出ることも
- レジン前装冠 → 表面が剥がれやすい
前歯は毎日目に入る場所なので、
長期の仕上がりを考えるとセラミックが安定しています。
▶ 【素材別まとめ】どんな人にどれが向いている?
◆ ジルコニアセラミック(最も自然で美しい)
向いている人:
- 前歯の見た目を妥協したくない
- 自然な透明感を出したい
- 歯ぐきも美しくキープしたい
◆ e.max
向いている人:
- 自然な白さが欲しい
- 前歯の力はそこまで強くない
- コスパ良く審美を実現したい
◆ CAD冠(保険)
向いている人:
- とにかく費用を抑えて白くしたい
- 前歯の細かな審美性は求めない
※自然さは自費セラミックに劣ります。
◆ レジン前装冠(保険)
向いている人:
- 一時的に前歯を白くしたい
- 最低限の見た目でOK
※変色や剝がれが起きやすいため長期には不向き。
▶ 当院のこだわり:前歯の治療は“技工士との連携”が命
前歯の仕上がりは素材よりも
歯科医+技工士の連携力に左右されます。
当院では、
- シリコンで精密に型取り
- 技工士による色調分析やディスカッション
- 仮歯でのシュミレーション
などを行い、
後悔しない前歯治療 を徹底しています。
▶ まとめ:「素材選び+技術」の両方が揃って初めて“美しい前歯”になる
前歯の治療で失敗しないためには、
- 素材の特徴を知る
- 自分の希望(見た目・強度・予算)を整理する
- 歯科医院の技術と連携体制を確認する
この3つがとても重要です。
特に、
ジルコニアセラミック・e.max は前歯との相性が良く、
当院でも満足度の高い人気の治療です。
前歯の見た目や素材選びでお悩みの方は、
ぜひ博多歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。