2026年1月30日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、
博多歯科・矯正歯科、院長です。
「前歯だけちょっと直したい」
「できるだけ安く、短期間で矯正したい」
こうした理由から、部分矯正 を希望される方は年々増えています。
部分矯正は、条件が合えばとても良い治療ですが、
無理に行うと将来的に大きなトラブルにつながることもある のが現実です。
今回は特に注意していただきたい、
無理な部分矯正・IPR(歯間削合)を多用する矯正のリスク について、
歯科医師の立場から正直にお話しします。
そもそも部分矯正とは?
部分矯正とは、
- 前歯など限られた範囲のみ
- 噛み合わせ全体は大きく変えず
歯並びを整える矯正治療です。
✔ 治療期間が短い
✔ 費用が比較的抑えられる
というメリットがあり、
適応症例では非常に有効 です。
しかし、
すべての歯並びが部分矯正で治せるわけではありません。
非常に適応が限られて、できない方も多くいます。
これはなぜかというと、歯が並ぶスペースが少ない場合は歯を奥歯から動かしたりしないとすおペースが作れなかったり、歯を剥かないとスペースを作れなかったりするからです。
例えば上の歯に八重歯がありそれを治したいとすると、八重歯をいい位置にするために奥歯を後ろ側に動かしたり(遠心移動)、抜歯をして八重歯が入るスペースを空けたりします。
そうすると噛み合わせも変わるので、右rだけでなく、下も上に合わせて動かさないとしっかり噛めなくなります。
無理な部分矯正で起こりやすい問題
問題になるのは、
- 本来は全体矯正が必要
- 噛み合わせに問題がある
にもかかわらず、
「前歯だけ」「安く」「早く」 という理由で
無理に部分矯正を行うケースです。
そのしわ寄せが、
IPR(歯を削る処置) に向かうことがあります。
IPRとは?本来の役割を理解することが重要
IPR(歯間削合) とは、
- 歯と歯の間を
- ほんのわずか削り
スペースを作る処置です。
正しく行えば、
- 1本あたり 0.2〜0.5mm程度
- 必要最小限
が基本で、
安全性を考慮した計画的な処置 です。
注意点① IPRを「削れば並ぶ魔法」だと思ってはいけない
問題なのは、
- 本来スペースが足りない
- 抜歯や全体矯正が必要
なのに、
IPRを過剰に行って無理やり並べる ケースです。
IPRを多く行うと、
- 歯が小さくなりすぎる
- 歯の形が不自然になる
- ブラックトライアングル(歯の隙間)ができる
といった問題が起こりやすくなります。
注意点② 安い部分矯正の裏で「歯を削りまくる」ケースもある
残念ながら、
- 「とにかく安く」
- 「短期間で」
を売りにする一部の歯科医院では、
治療を成立させるためにIPRを多用する
ケースが存在します。
これは、
- 抜歯を避けたい
- 全体矯正の説明を省きたい
- 歯科医師が手間を減らしたい
といった事情が背景にあることもあります。
注意点③ 歯は一度削ると元に戻らない
とても重要なことですが、
歯は一度削ると二度と元には戻りません。
削りすぎた結果、
- むし歯リスクが上がる
- 知覚過敏が出る
- 歯の寿命が短くなる
という影響が、
数年後に出てくることもあります。
「今きれいに見える」だけで判断するのは危険です。
限度を超えたIPRをすると、歯の中身の象牙質が露出し、むし歯になりやすくなります。
注意点④ 噛み合わせを無視した部分矯正は後戻りしやすい
部分矯正で前歯だけ整えても、
- 奥歯の噛み合わせ
- 上下のバランス
が合っていなければ、
後戻りしやすくなります。
結果として、
- 再矯正が必要
- 追加費用がかかる
というケースも少なくありません。
本当に大切なのは「部分でできるか」の見極め
部分矯正が成功する条件は、
- 噛み合わせが安定している
- 歯の大きさと顎のバランスが良い
- 移動量が少ない
など、
適応症例にきちんと当てはまっていること です。
「部分矯正ができるかどうか」は、
価格ではなく診断力で決まります。
当院の部分矯正に対する考え方
博多歯科・矯正歯科では、
- 部分矯正が適していない場合は正直にお伝え
- 無理なIPRは行わない
- 必要であれば全体矯正も含めて説明
を大切にしています。
まとめ:部分矯正は「安さ」より「安全性」で選ぶ
無理な部分矯正の注意点 をまとめると、
- IPRの削りすぎは歯の寿命を縮める
- 安さ重視の裏で歯を削りすぎるケースがある
- 歯は一度削ると戻らない
- 噛み合わせを無視すると後戻りしやすい
部分矯正は、
正しく行えばとても良い治療 です。
しかし、
「安く・早く」のために歯を犠牲にする治療
であってはいけません。
「自分のケースは部分矯正で本当に大丈夫?」
「IPRはどれくらい削るの?」
そんな不安がある方は、
ぜひ一度ご相談ください。
今だけでなく、10年後・20年後を見据えた矯正治療 を一緒に考えます。