2025年9月02日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です。
妊娠中は、体や生活のリズムが大きく変化します。
その中でも特に注意が必要なのが「お口の健康」。
実は、妊娠中はむし歯や歯周病になりやすく、それがお腹の赤ちゃんにも影響を与える可能性があることをご存じでしょうか?当院でも産後に来ていただいた方で、「歯で悩んだことなかったのに妊娠・出産をしてから変わった」という方はよくいらっしゃいます。
今回は、妊婦さんに知っていただきたい口腔ケアのポイントを解説します。
妊娠中にむし歯が増えやすい理由
- 間食が増える
つわりや食欲変化で、食事回数が増えがちに。お口の中に糖分が残りやすく、むし歯の原因になります。 - 食の嗜好の変化
酸っぱいものや甘いものを好む傾向があり、歯に負担がかかることも。 - つわりで歯磨きが難しい
吐き気で歯磨きがおろそかになることで、プラークが溜まりやすくなります。
妊娠中は実はむし歯のリスクが爆増する時期です。そもそもむし歯は間食が多かったり、夜寝る前にご飲食をしたりすることで起きますが、妊娠中は体調的に食生活が不規則になりがちです。
妊娠中に歯周病が進みやすい理由
- 女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の増加により、歯ぐきが腫れやすく出血しやすい状態になります。
- これを「妊娠性歯肉炎」と呼び、放置すると歯周病に進行するリスクがあります。
実は、女性ホルモンを好む歯周病菌がいて、妊娠中に急増する女性ホルモンの影響でそのきんが増えます。つまり、ちょっと歯磨きができなかっただけでも歯周病になりやすくなるのです。
赤ちゃんへの影響
- 研究では、妊娠中の重度の歯周病は早産や低体重児出産のリスク因子と報告されています。
- お母さんのお口の状態を整えることは、赤ちゃんの健康を守ることにも直結するのです。
むし歯菌や歯周病菌はもちろんお腹の赤ちゃんにもいい影響はありません。赤ちゃんが生まれた後も、保護者のむし歯や歯周病菌が多いと、一緒に住んでいるお子さんは菌に罹患して、むし歯や歯周病になりやすくなります。
妊娠中にできる口腔ケア
- 妊娠初期〜中期に歯科検診を受ける
安定期(妊娠4〜7ヶ月)に歯石除去や軽度の治療を行うのが安心です。 - 歯磨きは無理せず工夫を
小さい歯ブラシを使ったり、吐き気があるときは無理せずうがいだけでも。 - フッ素入り歯磨き粉を活用
再石灰化を助け、むし歯予防に効果的です。 - 規則正しい間食の工夫
キシリトールガムやチーズなど、歯に優しいおやつを選びましょう。
当院のサポート体制(福岡・博多区)
- 妊婦さんにも優しい短時間での検診・クリーニング
- 必要に応じて安全な範囲での応急処置や治療
- 土日祝も診療・平日21時までなので、ご家族と一緒に通いやすい
まとめ
妊娠中はむし歯や歯周病のリスクが高まり、お腹の赤ちゃんにも影響する可能性があります。
だからこそ、妊娠中こそ定期的な歯科検診とケアが大切です。
福岡市博多区で妊娠中の歯科検診をご希望の方は、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。
妊婦さんのケアを熟知した歯科医師・歯科衛生士がサポートいたします!
参考文献
- Offenbacher S, et al. “Periodontal infection as a possible risk factor for preterm low birth weight.” J Periodontol. 1996
- 厚生労働省「妊産婦における口腔の健康管理」2020年
- 日本歯周病学会「妊娠期の歯周病と周産期合併症に関するガイドライン」2021年