2026年7月11日

こんにちは!博多駅博多口から徒歩5分の歯医者、博多歯科・矯正歯科、院長です!
「神経を取った歯は寿命が短いって本当?」
「根管治療をした歯は何年くらい使えるの?」
「一度神経を取ったら、いずれ抜歯になるの?」
このような疑問や不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、神経を取った歯でも、適切な根管治療と被せ物、その後のメンテナンスを行うことで、10年、20年と長く使える可能性があります。
一方で、神経を取った歯は、健康な歯と比べてむし歯やトラブルに気付きにくく、歯が割れるリスクにも注意が必要です。それゆえ、一般的には神経をとっていない歯よりも寿命と短いと言われています。
今回は、神経を取った歯の寿命や、できるだけ長持ちさせるためのポイントについて解説します。
当院では保険の範囲でもラバーダムを使用し、安心安全な治療をこなっております。
「歯の神経を取る」とは?
歯の神経は、正式には「歯髄(しずい)」と呼ばれます。
歯髄には神経だけでなく、血管や細胞も含まれており、
- 冷たい・熱いなどの刺激を感じる
- 歯に栄養を届ける
- 細菌に対する防御反応を担う
- 新しい象牙質を作る
といった役割があります。
つまり、歯が生きているかどうかを担う組織というわけです。
深いむし歯や歯の破折によって歯髄に強い炎症や細菌感染が起きると、復活が難しくなることも多く、
神経を残すことが難しくなる場合があります。
その際に行うのが「根管治療」です。
根管治療は歯を保存する最後の砦となる治療で、感染してしまった神経や血管を細菌ごと除去し、
それ以上の感染を予防するための治療です。
根管治療では、感染した神経や細菌を取り除き、歯の内部を洗浄・消毒した後、再び細菌が入らないように薬剤で封鎖します。
神経を取った歯は何年もつ?
神経を取った歯の寿命を「必ず○年」と決めることはできませんが
ある文献では平均11年と言われています。
歯の状態や治療の精度、残っている歯の量、噛み合わせ、セルフケアなどによって大きく予後は異なります。
難しいのは、どんなに適切に治療をしても100%の成功率は得られないということです。
- むし歯が再発する
- 根の中で感染が再発する
- 歯が割れる
- 歯周病が進行する
などの問題が起こると、数年で再治療や抜歯が必要になることもあります。
実は根管治療はかなり学問として体系化されていて、技術革新や研修の進歩によって
最近では成功率は90%を超えます。
ただし、保険治療の根管治療はカバーが非常に弱く、最適な薬剤や道具、手順を行うことができません。
多くの歯科医院ではラバーダムすらしません。
つまり、神経を取ったことだけで寿命が決まるのではなく、
治療をどのように進めるか
治療後にどのような状態で歯を守れるか
が重要です。
神経を取った歯はなぜ弱くなるの?
「神経を取ると歯が枯れて、もろくなる」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
しかし、神経を取った歯が割れやすくなる主な理由は、神経がなくなったことだけではありません。
多くの場合、
- むし歯によって歯質を失っている
- 根管治療のために歯を削っている
- 過去の詰め物や被せ物によって歯が薄くなっている
など、残っている健康な歯質が少なくなっていることが大きく関係しています。
特に奥歯は強い噛む力を受けるため、歯質が少ない状態ではヒビや破折が起こりやすくなります。
神経を取った歯が抜歯になる主な原因
根管内の細菌感染が再発する
根管は非常に細く、複雑な形をしています。
根管治療を行っても、内部に細菌が残ったり、詰め物や被せ物の隙間から新たな細菌が侵入したりすると、根の先に炎症が起こることがあります。
この状態になると、
- 噛むと痛い
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐきにニキビのようなできものができる
- 根の先に膿がたまる
といった症状が現れることがあります。
二次むし歯になる
神経を取った歯でも、むし歯になることはあります。
しかし、神経がないため、むし歯が進行しても痛みを感じにくいのが特徴です。
被せ物の下で気付かないうちにむし歯が進み、発見したときには歯を残すことが難しくなっている場合もあります。
歯が割れる
神経を取った歯で特に注意したいのが、歯の破折です。
歯質が少なくなった歯に強い噛む力が加わると、歯にヒビが入り、歯根まで割れてしまうことがあります。
歯根が深く割れると、細菌がヒビの中へ入り込み、歯を残すことが難しくなる場合があります。
特に、
- 歯ぎしり・食いしばりがある
- 硬いものをよく噛む
- 大きな詰め物が入っている
- 奥歯に強い力がかかる
という方は注意が必要です。
歯周病が進行する
根管治療が成功していても、歯周病によって歯を支える骨が減ると、歯を失う可能性があります。
神経を取った歯も天然歯であることに変わりはないため、歯周病の予防が欠かせません。
神経を取った歯を長持ちさせる5つのポイント
① 精密な根管治療を受ける
根管治療では、歯の内部にいる細菌をできるだけ減らし、再感染を防ぐことが重要です。
そのためには、
- ラバーダムによる唾液の侵入防止
- 拡大鏡やマイクロスコープを用いた治療
- ニッケルチタンファイルによる根管形成
- 十分な洗浄・消毒
- 根管内の適切な封鎖
などが重要になります。
根管治療は、歯を長く残すための土台となる治療です。
どんな薬剤や道具、プロトコルで行ったかが最も成功率を左右する因子です。
② 治療を途中で中断しない
根管治療は、歯の状態によって複数回の通院が必要になることがあります。
痛みがなくなったからと治療を中断すると、仮の詰め物が劣化し、根管内へ再び細菌が入り込む可能性があります。
また、根管治療が終わっても、最終的な詰め物や被せ物を入れるまでは治療完了ではありません。
できるだけ予定どおりに通院し、最後まで治療を受けることが大切です。
③ 歯の状態に合った詰め物・被せ物を選ぶ
根管治療後は、残っている歯質の量や噛み合わせに応じて、歯を補強する必要があります。
特に奥歯で歯質が大きく失われている場合は、歯全体や噛む面を覆う被せ物・オンレーなどを使用することで、歯が割れるリスクを抑えられる可能性があります。
ただし、神経を取った歯だからといって、すべての歯に必ず被せ物が必要とは限りません。
歯の位置や残っている歯質、噛み合わせを確認し、適切な治療方法を選択することが重要です。
④ 歯ぎしり・食いしばりへの対策を行う
睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは、自分では気付きにくいものです。
強い力が繰り返しかかると、歯や被せ物に負担が蓄積します。
必要に応じてナイトガード(マウスピース)を使用し、歯への負担を軽減することがあります。
⑤ 定期検診を受ける
神経を取った歯は、トラブルが起きても痛みが出にくいため、定期的なチェックが特に重要です。
定期検診では、
- 二次むし歯の有無
- 被せ物の状態
- 歯ぐきや歯周病の状態
- 噛み合わせ
- 歯のヒビや破折の兆候
などを確認します。
必要に応じてレントゲンを撮影し、根の先や周囲の骨の状態を確認することもあります。
神経を取った歯に症状がなくても注意が必要?
神経を取った歯は、冷たいものや熱いものによる痛みを感じなくなります。
また、噛んだ時の感覚も鈍くなるので、神経がある歯よりも強い力をかけてしまいやすいことがわかっています。
しかし、歯の周囲には歯根膜や歯ぐき、骨などの組織があるため、
- 噛むと痛い
- 歯が浮いた感じがする
- 歯ぐきが腫れる
といった症状が出ることはあります。
また、症状がなくても根の先で炎症が進行しているケースもあります。
「痛くないから問題ない」とは限らないため、定期的に状態を確認しましょう。
当院の根管治療への取り組み
博多歯科・矯正歯科では、神経を取った歯をできるだけ長く残すために、根管治療から治療後の修復、メンテナンスまでを一連の治療として考えています。
根管治療では、
- ラバーダムによる感染対策
- 拡大視野での精密な治療
- ニッケルチタンファイルの活用
- 十分な洗浄・消毒
- バイオセラミック材料を用いた根管充填
などを取り入れています。
成功率を上げる機材や環境を整えております。(ベストな方法で行う場合は自費治療となる場合がございます)
また、根管治療が終わった後も、残っている歯質や噛み合わせを確認し、歯が割れにくい修復方法をご提案しています。
難しい根管治療や再根管治療が必要な場合には、必要に応じて根管治療を専門とする医療機関とも連携しています。
まとめ
神経を取った歯の寿命は、「必ず何年」と決まっているわけではありません。
適切な根管治療と修復、その後のメンテナンスを行うことで、10年、20年と長く使える可能性があります。
神経を取った歯を長持ちさせるためには、
- 根管内の感染をできるだけ減らす
- 治療を途中で中断しない
- 歯の状態に合った詰め物や被せ物を選ぶ
- 歯ぎしり・食いしばりに対策する
- 定期検診を受ける
ことが大切です。
博多歯科・矯正歯科では、目の前の痛みを取るだけでなく、その歯をできるだけ長く使うための治療をご提案しています。
「神経を取った歯を長持ちさせたい」
「以前に根管治療をした歯が気になる」
「根の先に膿があると言われた」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの大切な歯をできるだけ長く守るために、歯科医師の視点から適切な治療方法をご提案します。